生成AIとの分業が社内報の質と効率を高めるカギ

制作ご担当者の皆さんこんにちは。

近年、生成AIの導入によって原稿作成の補助として活用するシーンが増えてきていませんか。そのスピードと精度の高さに驚く一方で、「自分たち編集担当者の役割や価値はどこにあるのだろう」と、ふと不安を感じることはありませんか。

しかし、社内報という“会社の今の温度感”を伝えるべき媒体において、AIはあくまで道具としての活用に過ぎません。大切なのは、AIに任せるべき実務と皆さんが担うべき役割を明確に分けることです。今回は、社内報制作におけるAIとの分業について考えていきましょう。

 

整理されすぎた文章は読者の無関心を招く

AIの得意分野は、情報の整理や要約といったルーティン作業です。箇条書きのメモと簡単な指示を与えるだけで、わずか数秒で整った文章を書き上げてくれます。しかし、完成したAI原稿を読んでみるとどこか物足りなさを感じたことはないでしょうか。

AIが導き出すのは、あくまでネット上の膨大なデータに基づいた一般的な正解です。そのため、企業ならではの社風や個人の人柄が垣間見えるような「温度感」がどうしても欠けてしまいます。

社内報の目的は、単に情報を正確に伝えることだけではありません。その情報の奥にある“社員の想い”や“職場の空気感”を共有し、共感を生むことにあります。あたりさわりのない整った文章は読者にとって自分ごと捉えにくい印象を与え、読まれなくなる原因にもなりかねません。

AIが削ぎ落とす情報が温度感につながる

インタビュー記事の作成などは、AIによる文字起こしや要約によって大幅な時短が可能になりました。しかし、要約後からが皆さんの腕の見せどころです。

AIには絶対に書けず、取材をした皆さんにしかできないこと。それは、現場で感じた温度感を文章に込めることです。インタビュー中の和やかな笑い声や真剣な眼差し、あるいは現場に漂う活気や緊張感など。このような人でしか感じられないその場の空気感をデータとして入力しても、AIが認識してリアルに表現することはとても難しいです。AIが作った文章をそのまま使うのではなく、削除されてしまった描写を書き戻してみてください。まとめられた事実だけでなく、現場でしか見えなかった一面を取り入れた言葉が、文章に温度感を与えて読者の心に届くコンテンツへと変貌させます。

 

「ハルシネーション」のリスクを理解しファクトチェックを徹底

生成AIを活用する上で、避けて通れないのが「ハルシネーション(幻覚)」の問題です。生成AIは、情報の真偽を判断する能力がないため、事実ではない誤った回答を生成してしまうことがあります。特に会社の歴史や独自の専門用語、特定のプロジェクトの詳細など、AIが学習していない情報については、推測でしかなく事実と異なる回答を生成するリスクを高めます。そのため、「AIが出した情報は、必ずどこか間違っているかも」という前提で、疑いの目を持って確認することが重要です。書く作業をAIで効率化できた分、余った時間をファクトチェック(事実関係の確認)にあてて精度を高めていきましょう。

 

AIを賢く使いこなすコツは分業体制を築くことです。情報の整理や構成案の作成といった土台作りはAIに任せ、制作者である皆さんが会社の想いや個人の熱量をプラスして仕上げていく。この仕組みを定着させていけば、負担を減らしながらこれまで以上に質の高い社内報を届けることができるはずです。上手に使いこなしてブラッシュアップしていきましょう。

AIイラストの社内報への活用術と注意したいこと

文章生成AIで、社内報の記事は作成できる?


<ディレクターY>
最近、AI生成によるフェイク動画の精度が高すぎて
本物なのかわからなくなる時があり怖いなと感じています。