10月1日を過ぎ、多くの企業では内定式を終えている時期です。総務・人事担当者は、これから「内定者へのフォローをどう行うか」で頭を悩ませているかもしれません。
新社会人を対象にしたある調査では、内定から入社までに感じた不安として「入社後、人間関係がスムーズにいくか」「仕事についていけるか」といった項目が上位になりました。
これらの不安をやわらげるには「入社後も安心して人間関係を築ける」「若手でもきちんと活躍している事例がある」ことを伝える取り組みが必要です。
人間関係の構築を後押ししたり、社員の活躍をねぎらったりするのは、まさに社内報が担うべき役割です。不安解消に役立つようなコンテンツを掲載して、内定者に社内報を発送してみましょう! 今回は、内定者目線での企画のアイデアをご紹介します。
社員紹介はリラックスした雰囲気で
まずは先輩となる社員の人となりを伝えて「どんな人と一緒に働くのか」を想像してもらいやすくしましょう。この場合、大切なのは担当業務の詳細よりも、人柄が伝わるように工夫することです。
たとえば「17時からのわたし」という企画を立て、退勤後の楽しみを紹介してもらうのはいかがでしょうか。居酒屋めぐり、ジムでのトレーニング、映画館でレイトショーを楽しむなど、それぞれの好きなことを紹介してもらいましょう。少しゆるい雰囲気で紹介されていると、接しやすいイメージを持ってもらえます。特に入社前に接点の多い総務・人事担当の社員は、内定者にとって会社のイメージ形成に重要な存在です。積極的に登場して、親しみを感じてもらえると理想的ですね。
1年目の先輩の活躍をモチベーションに
「1年目アワード」と題して、新卒入社1年目の社員を誌上で表彰してはいかがでしょうか。すでに重要なプロジェクトに参加しているなど、優秀な人には「優秀賞」をあげたり、目立った成果がまだなくても、日々努力を重ねている人には「努力賞」を与えるなど、とにかく「1年目でもちゃんと認められている」ことを伝えましょう。
1年目の社員は、内定者からすると入社後は最も年齢が近い同僚になるので、社員の中では自分と重ねてイメージしやすい存在です。彼らがしっかりと存在感を発揮していることを伝えれば「きっと自分も頑張れる!」と自信を持ってくれるはず。
また「プレイバック! 1年目社員の上半期」と題して、インタビュー形式で入社後の半年を振り返ってもらうのもおすすめです。何が大変だったのか、それをやり遂げたことでどんな成長を実感しているか、今後の目標は何かなどを共有してもらいましょう。内定者にとっては、先輩のリアルを知ることで働くモチベーションがぐっと上がります。
なお、内定者はあくまで「入社前」の存在。個人情報がたくさん載っている社内報を送付する際には、社員のプライバシーへの配慮が必要です。内定者へ送付することは事前に寄稿者へ伝え、了承を得るようにしましょう。「寄稿するのはいいけど、はっきり自分だとわかるのは気が引ける…」という人には、名前をイニシャルにしたり、個人写真を載せる場合は顔が横向き・後ろ向きのものにして、はっきり写らないようにするという対策をとってはいかがでしょうか。
社員一人ひとりの個性が表れた情報は、内定者にとってそこで働く自分を想像するための大きな手助けになります。内定者が安心して入社でき、その後の活躍につながっていくような働きかけを社内報で行っていきましょう!
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