社内報でよくある、表彰者の紹介企画。中でも「永年勤続表彰」は、長年会社に貢献してくれた社員をたたえるためにも、対象者がいれば欠かさずに掲載したい鉄板コンテンツです。
掲載する際は「対象者の写真」「対象者の勤続年数・名前・所属」「コメント」が並ぶレイアウトになりがちですが、編集企画物としての特性を生かすために別の要素を加え、読み応えある記事に仕上げましょう。今回は、永年表彰表彰の誌面をレベルアップさせるための企画アイデアを紹介します。
企画名:あの頃の自分に喝&あっぱれ
新人時代の成功や失敗にまつわるエピソードを、表彰の対象者にそれぞれ一つずつ教えてもらいます。
当時を知る社員にとっては「そんなこともあったね」と、表彰者の成長を通して自身の成長をも振り返る機会になります。また、会社に入ったばかりで自分がどう成長していけるかうまくイメージできず、不安を感じている若手社員に対しては、長く活躍している社員も最初は不安を抱えながら頑張っていたことが伝えられるので「自分も失敗を恐れることなく頑張ろう」という気持ちになってもらえるかもしれません。
企画名:プレイバック!●年前の〇〇社 ~入社時と今とで違うこと~
入社当時と現在とで大きく変わったことを教えてもらいます。
たとえば勤続30~40年を迎える世代は、パソコンや電子メールが広く普及する前の時代を経験しているため「パソコンが導入された当時はなかなか操作に慣れず、必死になって使い方を覚えた」「入社当時、時差のある海外拠点とのやりとりはほぼファックスだった」などの懐かしいエピソードをいろいろと出してもらえるでしょうから、同世代の社員には共感をもって読んでもらえます。若い世代にはそうしたエピソードがかえって新鮮に感じられ、世代間を超えたコミュニケーションの機会を生んでくれるでしょう。
企画名:表彰者に聞く これまでの社員生活を経て得た、最も大切なものは? その理由は?
長い勤務経験を積み、今どんなことを最も大切に感じているかを教えてもらいます。
技術や知識に関すること、または同僚や部下との関係についてなど、人によって答えはさまざま。長く働いてきた人がどんなことに価値を感じているのか、理由とともに紹介します。年次が下の社員にとっては今後働いていくことがどんな価値を自分にもたらしてくれるのか、想像するきっかけにもなります。
要素を増やして誌面を作り込むメリットとしては、読む気にさせる”ひっかかり”が増え、読み飛ばされづらくなることが挙げられます。永年勤続表彰を単なる「社員の紹介」から「社員の想いを効果的に伝える」コンテンツにランクアップさせ、ご本人はもちろん、社員の記憶に残る内容にしていきましょう!
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