社内用語の解説記事で、社員の一体感を高めよう

社内報担当者の皆様、こんにちは。

皆様の会社には、自社の社員には通用しても、他の場所では通じない言葉はありますか? 社内用語、もしくは社内スラング、企業内方言とも呼ばれています。

 

社内用語は”社員の共通語”

でも、新入社員には通じない?

筆者が以前在籍していた会社には「デビュー会議」という言葉がありました。知らない人が聞くと、アイドルなどのデビューについて考える会議なのかと思うかもしれません。その会社では、デビューとは新商品の発売のことで、デビュー会議とは新商品開発会議のことを意味します。企画者が新商品のアイデアについて社長、役員、営業、開発、品質などの社員の前でプレゼンし、開発を進めてもいいかどうかを判断してもらう重要な会議で、会議を通過したアイデアは試作を繰り返し、発売へと進めることが許されます。そのため、社内では常に「デビュー会議、どうだった?」「通過おめでとう!」という言葉が飛び交っていました。

「アバウト」という独特の用語もありました。商品の販売見込み数と見込み売上金額のことを意味します。「アバウト」というだけあって、おおよそこれくらいの数が売れるだろうという数値を自らの経験と過去のデータからはじき出します。その見込みの精度が高いほど“できる営業”の証とされる重要な指標なので、営業セクションでは毎日のように飛び交っている用語です。しかし営業以外の社員にとってはよく耳にするけれど説明しろと言われても曖昧にしかできない…というものなのです。

社員としては、社内用語を使いこなせることは “当たり前”であり、そのこと自体が社員同士の一体感を生むという効果が見込めます。しかし、新しく入ったばかりの社員にとっては「それ、何のこと?」になってしまい、疎外感が生まてしまうかもしれません。

また「それ、どういう意味ですか?」と聞いて「そんなことも知らないのか!?」と言われることをちゅうちょして、聞くに聞けないままにしている…という方もいるかもしれません(過去の筆者のように)。

会社としては、新しい社員に会社のやり方に早く慣れてもらうためにも、早く社内用語を習得してほしいもの。明文化されていれば話は早いのですが、できていない…という会社が大半なのではないでしょうか。

 

ではどうやって、習得してもらえばいいのでしょう?

そんなときこそ、社内報の出番です!

 

皆さんが使っている社内用語と思われる言葉をリストアップし、ひとつひとつ解説する記事をこの機会につくってみましょう。タイトルは「社内用語の基礎知識」などが考えられます。くだけた表現が許される会社なら「社内スラング辞典」でもいいですね。

新入社員数名を集めてヒアリングすれば、すぐに「この意味がわからない」という用語がいくつも出てくることでしょう。さらに「リスケ(スケジュールの引き直し)」「オンスケ(予定通り)」など、業界でよく使われるけれど慣れない人には意味が通じにくい用語をリストアップしても解説してもいいですね。

「この言葉、知っていた?」が

コミュニケーションのきっかけに

リストアップした用語は、初めて読む人にも分かるように真面目に解説していきます。さらにユーモア要素もプラスすれば、より多くの方に読んでもらえる良質な記事になります。

一語ずつ解説して連載コラムにしてもいいですし、まとめて掲載して永久保存版にしてもいいですね。その記事を読んで用語を正しく理解することで、新入社員は先輩社員との意思疎通がスムーズになり、やっと同じ土俵に上がることができるようになるのです。

経験の長い先輩社員でも、他部署の社内用語についてはよく知らない…という方もいるかもしれません。そんな方にも解説記事は有効です。記事をきっかけに、部署を超えた会話が生まれること間違いなし!

 

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<ディレクター西田
弊社に入社したばかりの頃に「?」と思った言葉のひとつが「ラフを引く」。それまで使ったことがなく「ラフは描く」ものではないのかな…と思ったものです。もちろんそういう意味で他社でも使われているようなので、私が知らなかっただけで一般用語なのかもしれません。ところ変われば言葉も変わる。会社に早く順応するためにも、早めに社内用語を自分のモノにしたいですね!