フェムテラシーを向上させ男女共に働きやすい職場環境を

近年、女性特有の健康課題に関する基礎知識のことを「フェムテラシー」と呼ばれています。女性が長期的に働きやすい環境を整えるためには、フェムテラシーの向上が必要だといわれています。

社内報でフェムテラシーの理解促進を図れる企画をご紹介します。

 

フェムテラシーとは

女性にまつわるおもに3つの健康課題、①月経による体調不良、②妊娠・不妊ケア、③更年期症状についての知識のことを指します。

更年期症状が原因で離職した女性は2019年~2021年の3年間で約46万人、女性の月経・妊娠不妊・更年期による経済損失は年間約2兆円といわれています。また生理痛やPMS(月経前症候群)により94%がパフォーマンスの低下を感じており、45%が「パフォーマンスが半分以下になる」と答えています。

フェムテラシーについては、女性に配慮した会社の制度面を整えることを重視されがちですが、女性自身も正しい知識が足りていないために不調に対して適切な処置が行えず、仕事へのパフォーマンスに影響を及ぼしている面もあります。まずは男女問わず職場全体のフェムテラシーを高めることが大切です。社内報の企画を通じて理解を深めてもらいましょう。

 

企画案① フェムテラシークイズ

「更年期障害とは何歳から何歳までに起こる症状のことを指す?」「PMSとはどういう意味?」といった女性にまつわる健康課題をテーマにクイズ形式で出題。連載形式にし、こまめに発信することで理解促進を図ります。

 

企画案② 女性の匿名掲示板

女性社員を対象に、匿名で女性ならではの健康課題についての症状や、ほかの社員に理解、配慮してもらいたいこと、お悩みなどを募集し、掲載します。お悩みを読んだ社員がアドバイスを投稿してもらうなど、社内報上でコミュニケーションが生まれることをねらいます。

 

企画案③ センパイママの妊娠ストーリー

妊娠でつわりや腹痛により仕事に支障をきたす女性は多いものの、周りの理解が浅いために休暇が取りづらく、仕事を続けられないと判断し、退職してしまう方が多くいます。そこで出産後も復帰して子育てをしている社員に、妊娠の体調の変化や周りの社員に理解・配慮してほしかったこと、妊娠での体調不良で会社の休暇制度を使った際のエピソードなどを語ってもらいます。子どもを持ちたいと思っている女性社員のロールモデルとなってもらえる企画です。

 

 

女性の健康をテーマに取り上げることはデリケートで気遣いが必要なこともありますが、ダイバーシティを実現させていくための第一歩となる課題です。

ぜひ社内報を入り口にフェムテラシーへの理解を浸透させていきましょう。


<関連記事>

DEIの観点から社内報を見直してみよう

【企画ネタ】キートレンド用語からひも解く!わが社の未来予想図


執筆者:ディレクター 大原

ヘルスリテラシーが高いほど、仕事へのパフォーマンスも上がるというデータが出ています。

フェムテラシーは健康経営にもつながるテーマですね。