誌面の最適化はターゲットの明確化から始めよう!

読んでもらえる社内報にするには、まずは読者ターゲットを理解し、読者が知りたい内容を分かりやすく伝えることが大切です。そのためには、デザイン・レイアウトを含めた誌面構成も重要な役割を果たします。ターゲットにより伝わる誌面構成について具体例を見て考えてみましょう。

 

■文字中心の単調なレイアウト

飲食店を経営する会社の社内報の、コンプライアンスに関する特集誌面を例に考えてみましょう。近頃は社員やアルバイトの不適切な勤務態度や悪ふざけなど、顧客の信頼を失墜させる行為を撮影し、動画としてSNSにアップしたものが大炎上しています。そのことに危機感を覚えた担当者が、コンプライアンスに関する情報を社員にしっかりと伝えることを目的としています。そしてできあがったのが下記の誌面とします。

悪くはないですが、提出された原稿に見出しを付け、イラストを配置しただけのレイアウトとなっています。文字を中心としているため、単調でメリハリが少なく、読みたいと思わせる構成とは言い難いですね。

 

 

■若手社員の目が留まる動きのある構成に

社内報の読者の中心はもちろん社員。しかし、学生アルバイトや新入社員、中堅社員、マネージャークラスまで年齢層はさまざまです。ここで改めて考えてもらいたいのが「一番伝えたいのは、どの社員層に向けてなのか」ということ。一番伝えるべきターゲットに対してどんな誌面なら読んでもらえるかを考える必要があります。
今回は「10代~20代の若手アルバイト社員に、ポップな印象の楽しげな構成にしながらも、重要性もしっかり伝えること」を目的にして、構成を検討してみます。

※誌面はこの記事のためにディレクターが作成した一例です

文章を横に流すだけのレイアウトをやめ、ポイントごとに分かりやすく配置。見出しを縦位置に置いたことで誌面にリズムが生まれています。さらに、4コマ漫画や楽しいイラストを使うことで、コンプライアンスという難しそうなテーマでも若い人たちにとって興味を持ってもらえそうな印象になりました。

このように「どの社員層に、どんな情報を、どんな風に伝える必要があるか」を明確にし、そのターゲットに響く誌面構成にすることが大切です。

 

今回はイラストを使ったレイアウトを中心に検討しましたが、このほかに、キャッチコピーや見出しの付け方、本文の文章表現、文章量、文字の大きさなども検討し、ターゲットに伝わる誌面になるように工夫を重ねていってくださいね。

 


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ディレクター 大原

商業雑誌は読者層に響く誌面構成で雑誌ごとに特徴がありますよね。

女性誌でも「赤文字系」「青文字系」などでテイストが違ったり…。

ぜひ雑誌も参考にして誌面構成を考えてみてくださいね。