社内報の仕事は、会社の文化をつくり、人と人をつなぐ大切な役割があります。その一方で、担当者は企画から取材、撮影、編集、校正、発行までを一手に担うことが多く、読者の反応も見えにくい。評価軸も曖昧で、相談相手も少ない。「会社のための仕事なのに、なぜか自分一人だけが大変になる」。そんな孤独感を抱くことがあるポジションともいえます。
今回は、社内報担当者が「自分だけ大変」と悩んだときに少しラクになるための視点と方法をご紹介します。
①「ひとりで抱え込まない」を仕組み化する
社内報担当者は「自分がやらなければ回らない」という思い込みを抱えがちです。原稿が集まらない、締め切りを守ってもらえない、修正が多すぎる…。抱えきれなくなって、途方にくれてしまうこともあるでしょう。大切なのは “抱え込まない仕組み”を意識的につくることです。
・編集会議を「承認の場」ではなく「共創の場」にする
・取材メモを誰かに共有し、一度読んでもらう
・デザインや文章を第三者に軽くチェックしてもらう
ほんの小さな共有でも、精神的な孤立感は驚くほど軽くなります。
② 相談相手や協力者を意識的に増やす
孤独を感じる最大の理由は、相談できる相手がいない、もしくは少ないことです。上司に進捗や悩みを定期的に共有できていますか?
もし上司には相談しづらいのであれば、社内報担当者ならではの社内の広い接点を活かして、社内報サポーターを増やすのも一つの方法です。
「今度、社内報でこういう企画をしようと思っているけれど、社員の皆さんは読んでくれるかな?」
そんな軽い相談でも、アイデアや気持ちを共有できる人がいると張り合いが生まれます。このとき大切なのは、仕事の進捗だけではなく「気持ち」を共有することです。もしサポーターが見つからなくても、同期や社内の友人を巻き込むだけで、心の負担はぐっと軽くなります。

③ 完璧を目指しすぎない
社内報は「全員を満足させる」ことが難しい媒体です。最善を尽くしても取材相手の満足度が低かったり、校正を重ねても誤字脱字が出てしまったりすることもあります。
100点を目指しすぎると細部が気になり、修正が止まらなくなり、自己評価が厳しくなるため疲弊してしまいます。目標は80点で十分。次号で改善すればいいのです。継続こそが価値だと割り切ることも大切です。
④ 自分の感情を定期的に振り返る
社内報の制作に追われてしまっていると、忙しさのあまり感情が後回しになることもあります。とくに校了前のストレスは相当なものですね。
・今、何が負担になっているか
・どの作業がストレスか
・逆に、楽しかったことは何か
これらを書き出すだけでも、思考が整理されます。孤独感は「言語化されない不安」から生まれます。言葉にすることは、自分を守るセルフケアです。

⑤ 社内報は人をつなぐ媒体であることを再認識する
社内報は単なる情報伝達ツールではなく、社員同士をつなぎ、インナーコミュニケーションを促進するための媒体です。社内報の取材時にはインタビューでさまざまな考えに触れるのはもちろん、取材の合い間にちょっとした雑談を通してレアな情報を得たり、アンケートやヒアリングを通してリアルな声に触れるなど、社内と「つながる」機会を積極的に楽しんでみましょう。そうして社内報の意義を再確認することが、辛いときに自分を元気づけてくれるはずです。
社内報担当は、経営者の想いを伝え、企業文化を支え、社員同士の架け橋をつくる重要な役割です。担当者が健やかであることは、社内報の質にも直結します。「自分だけ大変な思いをしている」と悩んだら、少し仕組みに頼り、少し人に頼り、少し自分をゆるめてみてください。
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ディレクター 西田
夜遅くまで頑張ってつくった社内報なのに、後から文章などに誤植が見つかると、本当に落ち込みますね。社員に社内報を渡す時も、つい「すみません…」と言いながらになってしまいます。自分はなんてダメなんだろうって思いはじめると、とことん落ちてしまいますが、誤植で落ち込むのはプロ意識の証拠。自分を否定するのではなく、次に良い社内報をつくるためのパワーに変換しましょう!
